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会長の思い出51

 2014-11-01
1990年、もう一つの大きな事柄は、初めて大手ベーカリーへの納入が始まった事です。
そちらの大手企業様は東京が本社でしたが、大阪にも工場がありました。
社長が大阪パン組合様の小麦粉調製品を儲けなしで決めてきたのでした。
いろんな経費分が赤になってしまいました。
しかし社長はこのような大手ベーカリーに納入できるようになったのだから
意味があると言っておられました。
けれども流石に赤字でしたから、長続きはしなかったのです。

すると、大阪パン組合のゴルフコンペの時に
同じ組にその大阪工場の取締役工場長がおられたのでした。
ラウンドする中、私が韓国の小麦粉調製品のお話をさせていただきました。
その工場長が「うちはアメリカから直接小麦粉調製品を持ってきているから安いぞ。
韓国の物はいくらくらいだね。」と尋ねていただきましたので、
使用量をお聞きしますと莫大な量で1回の配送ロットが10トンと仰られました。
私は即座に価格をお答えいたしますと、
工場長も即座に「安いなあ。どうしてだ。」と関心を示されましたので、
その理由を説明いたしました。
私もアメリカから商品を引いてきた事もありましたし、
韓国の方が理論的に競争力がある事を知っていましたから
きっちりご説明する事が出来ました。
工場長は「安くても品質もあるしなあ。一度テストしてみるか。」と言われますので
「品質はアメリカの物よりも安定性がいいという評価をいただいています。
是非テストしてみて下さい。」と申しました。
アメリカの製粉は非常にラフで、韓国の第一製糖の方は
日本と同じような方法、考えで生産されている事もお話ししました。

早速工場長からお電話いただき、サンプルのご要望をいただきました。
「即、テーブルテストではなくラインテストするから100袋くらい出せるか。
それくらい流してみないとわからないから。」と仰られましたので
一瞬考えたのですが、一度賭けてみようと考え「お出しします。」とお答えしたのでした。
また、翌日サンプルを納入しました。

するとまた翌日、工場長から
「あれ使えるぞ。しばらく使ってみるか。何日から納入できる。」
という話をいただきました。
こちらの工場長は赤字続きの大阪工場の立て直しに派遣された方で、
即黒字にされ、若干30代で役員になられた実力者でしたから、
決断も早く、仕事もスピーディーな方だったのです。

そう意味で幸運でした。この年の8月から納入させていただけるようになり、
その量も20フィートコンテナ(18トン)で月間10コンテナになりました。
翌年2月から東京の工場へも納入させていただけるようになり、
月間30コンテナに増えました。
こちらだけ月間6000万円の売上になり、この勢いで小麦粉調製品の販売が伸びました。

社長がこちらの大手ベーカリーに赤字でも納入していた事がきっかけになったと思うと、
感謝感謝でした。
 
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