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会長の思い出24

 2012-08-01
父は60歳の時、お医者さんから糖が出ていると言われて体重の減量に取り組みます。
95kgあった体重を半年足らずで25㎏減らしたのでした。
減量するときも徹底していて半端ではなかったのです。

お酒とご飯が好きだったのですが、どちらか止めるように言われて、
「ご飯は止められへんから酒を止める。」と言って、
それ以来、宴会とか酒の席で注がれても絶対飲まなくなりました。
これもやりだしたら戦いでした。

すると糖が出なくなったというのです。
当時、それは画期的なことだったようで、
お医者さんからどうやってそうなったのか研究したいので
モルモットになってくれと言われたと自慢げに言っておりました。

しかし、短期間での大幅な減量がたたって体力が低下し、足をやられてしまいます。
それから、63歳くらいまでちゃんと歩けなくなって松葉杖をついていました。
あれだけ体力に自信があった人も、病気には勝てないというかんじでしたが、
その時に凝りだしたのが英語でした。

何でも集中して取り組むので、
大体セミプロまでいくというお話を前回しましたが、
これだけは相当苦戦しました。
小学校もろくに行かせてもらえなかったわけですから、
英語に接する機会がありませんでしたし、
まずアルファベットの勉強から始めるといった具合でした。

英語を始めた理由は、昔からの憧れもあったと思いますが、
その当時、私が韓国の調製品の販売に注力していたのを、
なんとかアメリカのものをさせたいという事があったのだと思っています。
父は韓国の製品というとイメージが悪いという感覚を強く持っていましたから、
イメージの良いアメリカのものをやらせようとしました。
また、私が何かに一生懸命になりだすと、
必ず正反対のことをするという習慣がありましたから、
私にとっては「あぁ、まただなぁ。」という感じでした。

父は英語を勉強して、自分でアメリカから調整品を直輸入するのだと言って
猛烈にやっていましたから、私としては早く韓国のものの販売を拡大して
形を作ってしまわないと、また潰されてしまうと必死に売りまくったのです。
父も実際体を悪くしていましたから、そう動けるわけでもなく、
3年くらいで韓国製品の販売が飛躍的に伸びましたので、
今回ばかりは父もあまり反対できない状況になってしまいました。
それでも、英語だけは上手くいかなかったせいもあって、
また、身体の事もありましたから、10年くらいは続けていました。
よく続いた方だと思います。


父が英語を勉強していて面白かった事

・英会話に没頭していると、入り込んでしまっていました。
身体がよくなってゴルフを少しやっていた時も、
ウォークマンで英会話を聴きながらプレイをし、
イヤホンをつけたままショットやパターをするので、当然ゴルフは上手く生きません。
すると気安いお客様は「もっと真剣にやらなあかんで。」と言われるのですが、
「真剣に英会話してるがな。」と応えるので、竹村はんらしいわと呆れられるわけですが、
おもろいと言って人気者になるような感じでした。
得な人というか、ある意味すごいキャラクターだったと思います。

・ある時、外国人の英会話の先生を雇って、いつも一緒にいたのですが、
取引先に訪問して「仕事で来ました。英会話の仕事なら何でもやります。」と言って
そんなん用無いわと呆れる人もいましたが、面白がって乗ってくる人もいました。
やはり、面白いというか、それで結構有名になっていました。
2人目は黒人の先生でしたが、目立ちますから気に入ってかなり連れまわしていましたが、
何が上手くいかなかったのか、ちゃんと教えよらんと言って2人とも首にしてしまいました。

・先ほど申しましたように、英語はすごく苦戦したのですが、
お得意先の社長様の娘さんがアメリカの方と結婚されて、
アメリカで結婚式を挙げられた時には、英語でスピーチをさせていただいたそうです。
そのお得意様からは、もうずいぶんになりますが、
未だに「竹村さんようやってくれはったわ。」と言っていただけます。

父はいろんな事に凝って徹底的にやったのですが、
「それは趣味でやったんやない、趣味ではないんや、全部仕事や、だから本気なんや。
遊びと違う、全部戦いや。」としょっちゅう言っていました。
いつも言い切りますので、そんな感じもしますが、
前にも申しましたように、自分がやりたい事をやるために言っているようにも思えます。
息子の私にも本当に分からない人だったのですが、
その謎めいたところが好きな人には、たまらないという感じもありました。

深く接すると大変だけど、ユニークで面白い人であったとこは間違いないでしょう。
 
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