大手ベーカリー工場で大クレーム発生
2009-11-01
2000年7月20日、大手ベーカリー工場にて大クレームが発生しました。小麦粉調製品DJ-2を使用したパンの表面に小さな黒い斑点が出るというものでした。
祭日でしたが、すぐに埼玉県まで飛んで行きました。
DJ-2の粉の中に1~2mmくらいの小さな固まりが無数にあり、
それがパンの表面に出て焼いたときに焦げるのでした。
とにかく篩を使って人手で作業することになりました。
我が社からも5人が出て、そこの工場内で粉を篩いました。
が、何しろ大量にあるので、とある製粉会社で篩ってもらうようになったのですが、
そこの工場のシフターが潰れてしまいました。
そして、CJの営業の方が来たのですが、
自分のところの問題ではないような態度をとったので、お客様を怒らせてしまったのでした。
この時、私は取引きが止まってしまうのではないかと思いました。
しかし、その後に来たCJの工場の許部長さんが非常に優秀な方で、
既に原因を突き止めて、対策を講じたので問題が解決できたのです。
対応も良かったという事でペナルティーも要求されませんでした。
黒い斑点の原因は、中に入っている脱脂粉乳が
小麦粉の水分を吸収して固まりが発生したのでした。
そこのパン工場では生地を薄く伸ばして丸めて作るので、
固まりが生地の表面に出てきて焼くと黒い斑点になるのでした。
対策は…
○ミキシングの順番を変える
○脱脂粉乳の投入前に1mm篩にかける
○脱脂粉乳をニュージーランド最高級のものに変える などでした。
ですが、その時お客様から「大進がいなかったら解決できなかった」と言われたのです。
これからも、CJに日本の商習慣を一生懸命伝えていかなければならないと強く感じたのでした。
クレームに際しては、相手の立場に立って誠実に対応する。
昨今、クレームはチャンスだと言われていますが、
製品が進化し、お客様の信頼を得る最高のチャンスだと思います。
クレームは無いことに越したことはありませんが。
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